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津野海太郎先生のプロフィール

June 06, 2005
staff7.gifイメージ文化学科で教鞭を振るう、個性ゆたか過ぎる先生方をご紹介。第4回は津野 海太郎先生です。

te_nx06.jpg【自己紹介】

 私はもう30年以上、本の編集によって暮らしを立ててきました。近年は「コンピュータという新しい技術との出会いによって伝統的な本の文化はどう変わっていくか?」を考える雑誌、『季刊・本とコンピュータ』の綜合編集長をしています。
 本づくりの仕事と並行して、1960年代から80年代にかけては演劇をやっていました。沖縄から北海道まで、大きな黒いテントに芝居を仕込んで日本中を走りまわっていたのです。

 和光大学での私の担当は「ネットワーク文化」と「身体とイメージ」です。当然、前者は編集者としての(そしてまたインターネットに代表されるデジタル文化の現場にかかわる人間としての)私の経験に、そして後者はかつての演劇人としての私の経験に深くかかわることになります。

te_nx07.jpg 私はプロの大学教師ではありません。いいかえれば、じぶんを専門的な学者や研究者として、きびしく鍛えてきた人間ではないのです。

 私にできるのは、編集や演劇といった現場の仕事をつうじてつかんだ人間や世界の手ざわりを、若い人びとに向けて生き生きと語るべくつとめることです。そして、それについて若い人びとといっしょにじっくり考えてみることにかぎられます。

 とことんのところ、ネットワークとは人と人との関係です。私たちのからだについての意識も、まわりの他人たちとの関係を抜きには成立しません。

 私が担当する2系統の授業もおなじ。その基礎にあるのは、結局、もはや若くはない私という人間と若い学生諸君との、頭もからだもひっくるめての日々のつきあいということになるでしょう。かといってベタベタのおつきあいをするつもりはありません。自発的にうごき考える学生諸君とのあいだで、なんとか「おとな同士のつきあい」ができればいい、とこころから願っています。

 
 

te_nx09.jpg【出版】
 1965年から1998年まで、晶文社の編集責任者として、雑誌『ワンダーランド』をふくむ、おおくの本の刊行にかかわってきた。
 1967年以降、雑誌『季刊・本とコンピュータ』綜合編集長。英文サイト『The Book&Computer』を中心に、2004年には、中国・韓国・台湾の出版人と協力して、5か国語版による『東アジアに新しい「本の道」をつくる』刊行。
 

【演劇】
 1967年に結成した「六月劇場」(岸田森、草野大悟、樹木希林など)を皮切りに、1980年代なかばまで、「黒テント」でプロデューサー、演出家として活動する。
 おもな演出作品に、ブレヒト『夜打つ太鼓』、長谷川四郎『審判』、山元清多『さよならマックス』、津野構成『ラ・バラッカ』、高橋悠治構成『可不可』など。

 
te_nx08.jpg【著書】

●本についての本
『歩く書物』(リブロポート 1986年)
『本はどのように消えてゆくのか』(晶文社 1996年)
『新・本とつきあう法』(中公新書 1998年)
『だれのための電子図書館』(トランアスアート 1999年)
『本が揺れた』(トランアスアート 2002年)
『読書欲・編集欲』(晶文社 2003年)

●演劇についての本
『悲劇の批判』(晶文社 1969年)
『門の向うの劇場』(白水社 1972年)
『ペストと劇場』(晶文社 1979年)

te_nx10.jpg●メディアやコンピュータ文化についての本
『小さなメディアの必要』(晶文社 1981年)
『本とコンピューター』(晶文社 1993年)
『コンピューター文化の使い方』(共著)(思想の科学社 1994年)

●一般の本
『物語・日本人の占領』(朝日新聞社 1985年/平凡社ライブラリー 2002年)
『歩くひとりもの』(思想の科学社 1993年/ちくま文庫 1998年3月)
『品格なくして地域なし』(共著)(晶文社 1996年)
『滑稽な巨人――坪内逍遙の夢』(平凡社2003年、新田次郎文学賞受賞)

staff7.gif【メッセージ】
この学科で、私だけがプロの学者ではない。学校でおしえるのもはじめて。これまでの人生のほとんどを本の編集と演劇にかかわって生きてきた。したがって、ここでは「老いの演技」とか、「書物のネットワーク」といった主題について、じぶんの経験にもとずいて考えたことを、学生諸君といっしょに、さらに深く考えなおしてみることが基本の仕事になる。おしえたりおそわったり、じつは私にとっても毎日が新しい体験なのです。

June 06, 2005 | コメント0

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