博物誌とは、自然界にあるさまざまなモノをさぐる学問です。
空と星にはじまり、海、大地、そしてそこにある山や川、鉱物、植物、動物、昆虫、人工物、ありとあらゆるものが対象になります。その実物を集めて展示するのが博物館であり、絵や写真で列挙するものが図鑑や事典というわけです。
大学の図書館で調べてみても、「チョコレートの博物誌」「落語の博物誌」などという本もあります。けれども博物誌が狙いをつけているのは、現実に存在するモノばかりにとどまりません。空想的なモノ、現実には存在しないものも対象にしています。妖怪、怪物、未来世界、架空の物語、そのほか人間の想像力の生みだすすべてを対象にしています。
なぜなら、こうした空想的な世界も、この現実の世界を踏み台にして伸び出してきたものだからです。
今年の受講生が自分で選び出してきたテーマから、いくつか紹介してみましょう。標識のさまざま、ブリキのおもちゃの変遷、唐辛子はなぜ辛いのか、日本の妖怪、都市伝説、ドラゴン、悪魔の種類、お酒の世界、などなど。なんでもありですね。趣味と学問のすれすれのところです。でも、どんなにチョコレートが好きでも、調べはじめてみると、けっこう奥の深いものです。
まして空想的なものとなると、どこまで行っても終わりがありません。調べ、発表し、最終的に図版をまじえたり実物をもってきたりして報告書を作ります。どんなものが出てくるか、今から楽しみです。
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